結論から言うと、台風で本当に怖いのは風そのものより「風で飛んでいくもの」です。飛ぶもの・水の通り道を詰まらせるもの・ぐらつくものの3つを片付けておけば、家まわりの備えはかなり進みます。
- 見るのは3つ。飛びそうなものをしまう・固定する/雨水の通り道を確保する/窓と建物まわりのぐらつきを点検する
- 香川で台風が近づきやすいのは8月から9月(数や進路は年によって異なります)
- いちばん心配なのは誰も片付けない空き家。遠方なら、風が強くなる前に誰が見に行くかを決めておく
時速にして、およそ200キロ。これ、何の数字かわかりますか——強い台風のときに吹く、最大瞬間風速の目安です。新幹線が走り抜けるのとほぼ同じ速さの風が、家のまわりを通り抜けていく。そう考えると、ちょっと背筋が伸びる数字ではないでしょうか。
家のまわりに、意外と「飛ぶもの」が転がっている
まず、普段は気にも留めないものから。
晴れた日に庭やベランダ、玄関まわりをぐるりと見回してみてください。植木鉢、物干し竿、サンダル、ほうき、子どもの三輪車、ゴミ箱、すだれ——。どれも普段はおとなしく置かれているものばかりです。ところが時速100キロを超える風が吹くと、これらは立派な「飛び道具」に変わります。
軽いプラスチックのゴミ箱が宙を舞い、植木鉢が転がり、物干し竿が槍のように飛ぶ。自分の家のものが、お隣の窓ガラスを割ってしまうこともあります。逆に、近所から飛んできたもので自宅の窓が割れることも。台風の被害は「自分の不注意」だけでなく、「まちぐるみの片付け不足」で起きるという面もあるのです。
とくに見落としがちなのが、家の裏手や物置のわき。普段あまり通らない場所に、使わなくなった不用品が置きっぱなしになっていませんか。古い自転車、壊れた傘立て、解体したカラーボックス、空き瓶のケース。「いつか片付けよう」のまま置かれたものほど、いざというとき危ないのです。こうした屋外の大きなものを早めに処分する方法は、高松市の粗大ゴミと回収業者の比較の記事で整理しています。
台風前にやっておきたい、家まわりの片付けチェックリスト
では、具体的に何をすればいいのか。台風が近づく前に確認したいことを、場所ごとにまとめました。前日にあわてず、天気予報で台風の進路が見えてきた段階で、少しずつ進めるのがコツです。
① 飛びそうなものを「しまう・固定する」
- 植木鉢・プランターは、家の中や物置に取り込む。動かせない大きな鉢は、風の当たらない壁ぎわへ寄せる
- 物干し竿は外して、低い場所に寝かせて置く。竿受けに載せたままにしない
- 自転車・バイクは、倒れにくい場所へ移動して、できればロープやチェーンで固定する
- ゴミ箱・バケツ・サンダル・すだれ・ベンチ・子どもの三輪車など、軽いものはすべて屋内へ
- プロパンガスのボンベは固定されているか確認。ぐらつきがあればガス会社へ相談を
- ベランダの避難ハッチや排水口の上に、物を置いていないか確認する
② 雨に備えて「水の通り道」を確保する
- 側溝や排水溝に、落ち葉・土・ゴミが詰まっていないか見ておく。詰まっていると雨水があふれ、浸水の原因になります
- 雨どいも同じで、枯れ葉が溜まっていれば取り除いておく
- 玄関や勝手口の前に、水が流れ込みそうな低い場所がないか確認する
③ 窓と建物まわりを点検する
- 雨戸やシャッターがある家は、きちんと閉まるか動かして確かめ、窓の鍵も施錠しておく
- カーポートの屋根、物置のフタ、アンテナ、雨どい、屋根瓦など、ぐらついた箇所がないか見ておく。高所の点検は無理せず業者へ
- 伸びすぎた庭木の枝は、折れて飛ばないようシーズン前に剪定しておく
- 雨戸のない窓には、飛散防止フィルムやテープを貼るとガラスが飛び散りにくくなります
すべてを完璧にやる必要はありません。「飛ぶもの・詰まるもの・ぐらつくもの」の3つを意識するだけで、できることがぐっと見えてきます。
④ 停電・断水に備えて、室内も整えておく
外まわりだけでなく、家の中の備えも台風前のうちに。強い台風では停電や断水が起きることがあるので、次のものをまとめておきましょう。
- 懐中電灯と電池式のラジオ。停電時はスマホ以外の情報源があると安心です
- 予備の乾電池、救急セット、数日分の非常食
- カセットコンロとガスボンベ。停電中の煮炊きに役立ちます
- 断水に備えて浴槽に水を張っておく。トイレを流す生活用水になります

いちばん心配なのは、誰も片付けない「空き家」
ここで、ひとつ気にかけておきたいことがあります。普段から人が住んでいる家は、台風が近づけば住人が片付けます。ところが空き家は、誰も片付けに来ません。
長く空き家になっている実家の庭に、朽ちかけた物置や、傾いたフェンス、放置された古い家具が残っていませんか。これらは、強い風が吹けばそのまま近所へ飛んでいきます。普段は静かにそこにあるだけなので忘れがちですが、台風のときばかりは話が別です。
「遠方に住んでいて、すぐには様子を見に行けない」という方も多いはず。だからこそ、空き家の庭まわりにある不用品は、台風シーズンが来る前の、おだやかな時期に片付けておくのがおすすめです。慌ただしい台風前夜に遠くの実家へ駆けつけるより、よほど安全で確実です。あわせて空き家の梅雨対策も読んでおくと、雨の季節の備えがひと通りそろいます。
よくある質問
家のまわりの片付けは、いつやればいいですか?
風雨が強まる前、できれば前日までに済ませておくのが基本です。風が強くなってからの屋外作業は、飛来物に当たったり足を滑らせたりと危険です。進路が見えたら少しずつ進め、当日は外に出ずに済む状態にしておきましょう。
物置にしまってある不用品も、台風で飛びますか?
しっかり扉が閉まる物置の中のものは、まず飛びません。問題は、物置に入りきらず外に置きっぱなしになっているものです。古い自転車や解体した家具などは、強風で飛ばされてご近所の被害につながることも。屋外の不用品はシーズン前に片付けておくと安心です。
遠方にある空き家の庭は、どうすればいいですか?
空き家は、台風が近づいても誰も片付けに来ないのが心配です。遠方で頻繁に通えない場合は、台風シーズン前のおだやかな時期に一度まとめて片付けておくのがおすすめです。庭の古い家具や物置の中身など、量が多いときや搬出が難しいときは、まとめて引き取ってもらう手もあります。

まとめ — 片付けは、いちばん手軽な台風対策
最後に、要点を整理します。
- 台風で怖いのは、風そのものより「風で飛ぶもの」
- 植木鉢・物干し竿・自転車・ゴミ箱・屋外の不用品は、しまうか固定する
- 側溝や雨どいの詰まりを取り、水の通り道を確保しておく
- 窓・雨戸・カーポートなど、ぐらつく箇所を点検する
- 空き家は誰も片付けないので、おだやかな時期に庭まわりの不用品を処分しておく
頑丈な雨戸を取りつけるのも、家を補強するのも立派な台風対策ですが、お金も時間もかかります。その点、家のまわりを片付けておくことは、今日からでもできて、しかもかなり効果の高い備えです。次に台風の予報を見たら、まずは庭とベランダをぐるりと見回すところから始めてみてください。
このコラムは、高松市で不用品回収・住まいの整理をお手伝いしている「まるはち 住まいの整理便」がお届けしました。屋外に放置した不用品や大型のものを片付けたいときは、不用品回収・大型家具処分のページもどうぞ。
