087-887-7960受付 月〜土 8:00〜17:00
LINEで相談
お役立ちコラム

相続登記の義務化(2024年4月開始)— 実家を相続したら3年以内に登記を

全国に、持ち主のはっきりしない土地がどれくらいあるかご存じですか。その面積、合わせるとおよそ九州ひとつ分という推計があります。

「持ち主がいない」のではありません。正しくは、登記簿を見ても今の持ち主にたどり着けない土地です。多くは、相続のときに名義の書き換え——相続登記——がされないまま、何代も放っておかれた土地です。

この「名義が古いまま」の問題に手を打つため、2024年4月から相続登記が義務になりました。今日は、実家を相続した方・これから相続する方に向けて、この新しいルールをご紹介します。

そもそも相続登記とは — 「家の名義を、亡くなった人から自分へ書き換える」こと

本題の前に、言葉の整理をひとつ。

土地や建物には「登記簿」という公式の台帳があり、そこに持ち主の名前が記録されています。ご両親が亡くなって実家を受け継いだとき、この名義を亡くなった方から自分(相続した人)へ書き換える手続きが相続登記です。

これまでこの書き換えは「やってもやらなくてもよい」もので、急いで登記しなくても罰則はありませんでした。だからこそ「とりあえず後回し」が積み重なり、冒頭の九州一個分につながったのです。

2024年4月から、相続登記は「義務」になった

そこで法律が変わりました。2024年4月1日から、相続で不動産を取得した人には登記する義務が生まれています。ポイントは3つです。

① 期限は「知った日から3年以内」

起点は、亡くなった日そのものではありません。相続が始まったこと、そして自分がその不動産を取得したこと、この両方を知った日から3年以内が目安です。「親が亡くなって、実家は自分が継ぐと決まった」——そう分かった時点から数えて3年、とイメージするとよいでしょう。

② 正当な理由なく怠ると、過料の対象になりうる

期限内に登記をしないでいると、10万円以下の過料の対象になりうるとされています。「やらなくても何も起きない」から「放っておくとペナルティがありうる」へ変わったわけです。分割協議がまとまらないなどの事情は考慮されますが、「忙しくて」「面倒で」は正当な理由になりにくいと考えておくのが無難です。

③ 過去に相続した分も対象(猶予期間あり)

意外と見落とされがちなのがこれです。このルールは2024年4月より前に相続した不動産にもさかのぼって適用されます。「うちは何年も前に親から継いだから関係ない」とはいかないのです。ただし過去分には猶予があり、2027年(令和9年)3月31日までに登記をすればよいとされています。慌てて今日明日に、という話ではありませんが、いつかは向き合う宿題であることに変わりはありません。

「相続人申告登記」という、もっと手軽な選択肢

とはいえ、相続人同士で「誰が何を継ぐか」がすぐにまとまらず、3年の期限が迫ることもあります。そんなときのために、義務化とあわせて「相続人申告登記」という新しい仕組みが用意されました。ひとまず「自分はこの不動産の相続人です」と法務局に申し出ておくだけで、登記の義務を果たしたことにしてもらえる簡便な手続きです。遺産分割がまとまっていなくても相続人ひとりで申し出られるので、期限に間に合いそうにないときの心強い逃げ道になります。

手続きは法務局で。迷ったら司法書士に相談を

相続登記の窓口は、その不動産の所在地を管轄する法務局です。戸籍や遺産分割協議書など必要な書類を集めて申請します。

ご自身で進めることもできますが、相続人が複数いたり、何代か前の名義で止まっていたりすると、集める戸籍が増えて一気に複雑になります。そういうときは登記の専門家である司法書士に相談するのが近道です。手続きの詳細や最新の取り扱いは、法務局や専門家で確認してください。

気になる費用 — まず「登録免許税」がかかる

相続登記の中心になる費用が登録免許税という税金で、目安は固定資産税評価額の0.4%(1000分の4)。評価額1000万円の不動産なら4万円ほどです。これに加え、司法書士に依頼する場合はその報酬がかかります。なお税率や軽減措置は見直されることがあるので、最新の取り扱いは法務局や専門家で確認してください。

登記を「区切り」にすると、その後の話が早い

相続登記は単なる事務手続きにとどまりません。名義をはっきりさせることは「この家を、これからどうするか」を決める区切りにもなります。

名義が自分のものになって初めて、その家は売ることも貸すことも住むことも、自由に選べる「自分の資産」になります。逆にいえば、名義が古いままの家は、何かしようとするたびに「まず登記から」と足止めを食らうのです。

そして方針が決まったら、たいてい次にやってくるのが「家の中の物をどうするか」という関門です。家財が詰まったままでは、貸すにも次の一歩に進めません。登記という区切りと家財の整理をセットで考えると、実家じまいの話がぐっと前に進みます。具体的な段取りは実家じまいの進め方の記事で紹介しています。

よくある質問

Q. 3年の期限に間に合いそうにないときは、どうすればいいですか?

「相続人申告登記」を使う手があります。「自分はこの不動産の相続人です」と法務局に申し出ておくだけで、ひとまず義務を果たしたことにしてもらえる仕組みです。まずはこれで義務を果たし、話し合いがまとまってから正式な登記に進む流れが現実的です。

Q. ずっと前に相続した実家も、登記しないといけませんか?

はい、対象です。義務化は2024年4月より前の相続にもさかのぼって適用され、過去分は2027年(令和9年)3月31日までに登記をすればよいとされています。早めに準備しておくと安心です。

Q. 登記にはどれくらい費用がかかりますか?

中心は登録免許税で、目安は固定資産税評価額の0.4%(評価額1000万円なら4万円ほど)。司法書士に依頼すればこれに報酬が加わります。税率は変わることがあるため、最新の金額は法務局や専門家でご確認ください。

Q. 登記は自分でもできますか?

できます。窓口は不動産の所在地を管轄する法務局です。ただし相続人が多い、何代も前の名義で止まっているといった場合は書類が一気に増えるため、手に負えないと感じたら司法書士に相談するのが近道です。

まとめ — 「いつかやる」が、いちばん手間のかかる選択

整理します。

相続した家は、名義を書き換えるまで「宙ぶらりんの資産」のままです。先送りするほど相続人が増え、戸籍は分厚くなり、話し合いはまとまりにくくなる——「いつかやろう」が、いちばん手間もお金もかかる選択になりがちです。実家を継いだなら、登記という最初の一歩は早く踏み出すほど後がラクになります。

このコラムは、高松市で実家じまい・空き家整理をお手伝いしている「まるはち 住まいの整理便」がお届けしました。登記のあとの家財整理にお悩みのときは、実家じまい・空き家整理のページものぞいてみてください。

\ 最新情報をチェック /

この記事について
本コラムは「まるはち 住まいの整理便」(丸八商工株式会社・昭和28年創業)が運営しています。不用品の処分は一般廃棄物収集運搬業 高松市 許可第21号のグループ会社(株式会社丸八エコビジネス)が適正に行います。ISMS(ISO/IEC 27001)認証・プライバシーマーク取得。内容は公開時点の情報に基づきます。

住まいの整理・お片付けのご相談は無料です

写真を送るだけで概算見積もり。実家じまい・不用品回収・機密書類の処分まで、お気軽にご相談ください。

トップへ戻る