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空き家の梅雨対策 — カビと傷みを防ぐ換気・管理のコツ

梅雨の時期、誰もいない家の中は、外よりも湿気がこもっているのをご存じでしょうか。

雨が続くと、空気中の湿度は80%、90%と上がります。人が住んでいれば、窓を開けたりエアコンを使ったりして自然と湿気は逃げますが、空き家ではそれがありません。湿った空気が、行き場をなくして家の中にとどまり続けるのです。

そして湿気は、家にとって静かな天敵です。今日は、梅雨が空き家に何をするのか、そして傷みを防ぐために何をしておけばいいのかを、具体的にご紹介します。

人が住まない家は、なぜ湿気に弱いのか

家は人が住まなくなると「呼吸」をやめてしまいます

暮らしのなかで私たちは、知らないうちに家の換気をしています。窓を開ける、換気扇を回す、お風呂を沸かす、洗濯物を干す——そのたびに家の中の空気が入れ替わり、湿気が外へ逃げていきます。ところが空き家では、この当たり前の動きがすべて止まります。湿った空気は閉じ込められたまま、じわじわと家を傷めていくのです。

梅雨は、その傷みがいちばん加速する季節です。具体的には、こんなことが起こります。

怖いのは、これらが誰にも気づかれないまま進むことです。月に一度見に行く程度では、気づいたときにはカビが一面に広がっていた、ということも珍しくありません。

梅雨前後にやっておきたい管理 — チェックリスト

では、空き家を湿気から守るには何をすればいいのでしょうか。梅雨の前後にやっておきたいことを、ひとつにまとめました。一度に全部できなくても、上から順に手をつけるだけで効果があります。

① とにかく換気する

いちばん効くのが換気です。家に行ったら、まずすべての窓を開け、押し入れやクローゼットの扉も全開に。空気の通り道を作ってあげるイメージです。30分から1時間ほど風を通すだけでも、こもった湿気はかなり抜けます。窓が一方向にしかない部屋は、扇風機やサーキュレーターで空気を動かすと効果が上がります。

② 水道の「通水」をする

意外と忘れられがちなのが水まわりです。長く水を流さずにいると、排水トラップ(配管のU字部分)にたまった水が蒸発し、下水のにおいや虫が上がってくる原因になります。台所・洗面所・お風呂・トイレの蛇口を少しずつ流し、水を入れ替えておきましょう。

③ 雨漏り・結露の点検をする

梅雨は、雨漏りが表面化しやすい季節でもあります。天井や壁にシミがないか、窓のサッシ周りが濡れていないかを見て回ってください。小さなシミの早期発見が、大がかりな修理を防ぎます。押し入れの奥や、ふだん見ない部屋もぜひ。

④ 物を減らして風通しをよくする

家具や荷物が多い家ほど、空気がよどんでカビが生えやすくなります。使わない家具や段ボールでふさがれた部屋は、湿気のたまり場です。不要な物を減らしておくと、換気の効きも段違い。風が家の中を素通りできるようになります。梅雨前の片付けは、湿気対策としても理にかなっているのです。

遠方で通えないとき — 管理の頻度と代行という考え方

ここまで読んで、「そうは言っても、実家は遠くて毎月は通えない」と感じた方も多いかもしれません。

一般に、空き家の見回りは月に1回程度が目安とされ、梅雨の時期はできれば月に1〜2回は風を通したいところです。とはいえ県外に住んでいたり忙しかったりすると、現実にはなかなか難しいもの。そんなときは無理のない頻度を決めて続けることが大切で、年に数回しか行けないなら、せめて梅雨入り前と梅雨明けの2回は窓を開けに行く、と決めておくだけでも違います。

どうしても通えない場合は、空き家の管理を代行してくれるサービスを使う、という選択肢もあります。費用は内容や訪問頻度で幅がありますが、月1回の見回りで月1万円前後を目安とするものが多いようです(地域や条件によって変わります)。換気・通水・簡易な清掃・郵便物の確認・庭木のチェックといった作業をまとめて任せられるので、遠方の家でも傷みの進行を抑えられます。「物が多くて風が通らない」「片付けと点検をまとめてお願いしたい」というときは、片付けとあわせて相談してみるのも手です。

もうひとつ頭の片隅に置いておきたいのが、傷みを放っておくと家はただ古びるだけでは済まない、ということ。見るからに傷んだ空き家は行政から「管理不全空家」と判断され、勧告を受けると土地の固定資産税の割引が外れ、税負担が重くなることもあります。梅雨どきの風通しは、家を長持ちさせるだけでなく、こうした思わぬ出費を防ぐことにもつながるのです。

よくある質問

Q. 空き家は、どのくらいの頻度で見に行けばいいですか?

一般的には月に1回程度が目安とされ、梅雨や台風の季節は可能なら月に1〜2回が理想です。ただ、いちばん大切なのは「無理のない頻度を決めて続けること」。毎月が難しければ、梅雨入り前と梅雨明けの年2回だけでも窓を開けに行く、と決めておくだけで家の持ちは変わります。

Q. 「通水」は、なぜしないといけないのですか?

排水口の奥には「排水トラップ」というU字型の配管があり、そこにたまった水が下水の臭いや虫の侵入をふせぐフタの役目をしています。長く水を流さずにいるとこの水が蒸発してフタがなくなり、下水のにおいや虫が室内に上がってくるのです。台所・洗面・お風呂・トイレの蛇口を少しずつ流し、水を入れ替えておくだけで防げます。

Q. 遠方で、どうしても通えないときはどうすれば?

無理に毎月通おうとせず、まずは年に数回でも風を通す日を決めましょう。それも難しければ、換気・通水・見回りを代行してくれる空き家管理サービスという選択肢があります(費用は月1万円前後が目安)。家のなかが物であふれて風が通らないようなら、片付けとあわせて相談するのも手です。

まとめ — 梅雨の空き家は「風を通す」が最大の薬

整理します。

湿気対策にお金のかかる特別な道具はいりません。窓を開けて風を通す——たったそれだけが、いちばんの薬です。大切なご実家やお持ちの家を長持ちさせるために、梅雨入り前の晴れた日に、一度ぐるりと風を通しに行ってみてはいかがでしょうか。

梅雨の時期にかぎらず、人が住まない家を放置するとどんなリスクがあるかは、今後の記事でくわしくお伝えしていきますね。

このコラムは、高松市で実家じまい・空き家整理をお手伝いしている「まるはち 住まいの整理便」がお届けしました。片付けとあわせて空き家のこれからを考える際は、実家じまい・空き家整理のページもどうぞ。

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この記事について
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